60歳という節目の年に、**「年賀状じまい」**を選ぶ人が増えています。
郵便料金や印刷代の負担、親の代でつながっていたご縁の自然な終わり、
デジタルでの年始挨拶の一般化などが重なり、
年賀状のあり方そのものが、静かに変化し始めている 時代です。
今日は、60歳のばーばらが感じる
“軽やかで前向きな年賀状じまい” のお話をお届けします。
【昔の年賀状は、ご縁の証のようなものだった】
子どものころのお正月──
郵便屋さんが通り過ぎるのを窓からじっと見張り、
“今だ!”とばかりにポストへダッシュ。
きょうだいで
「何枚来た?」「誰から来てる?」
と競い合ったあのワクワク感。
年末の年賀状作りと、年始の年賀状読みは、
両親にとって“ちょっとした子守り”にもなっていたのでしょう。
貧しいけれど勢いのあった、温かい時代でした。
やがて父が亡くなり、父方の親戚とは年賀状だけのつながりに。
母が亡くなれば、その細い糸も静かにほどけていくのだと思います。
夫側の親戚とも、数年前に
「年賀状のやり取りはこのあたりで卒業しましょう」と
丁寧に幕が引かれました。
あの頃、私たち家族をつないでいた年賀状は、
ご縁の“最終ランナー” だったのだと、今になって感じます。
【年賀状じまいは、“ご縁の整理と循環”の時間】
昔のご縁がほどけていくのは、少し寂しいものです。
でも、人生には“循環”があります。
何かを得るには、何かをそっと手放す。
これは、シニア世代がちょっと好きな“軽いスピリチュアル”ですね。
「昔のご縁、ありがとう」
そんな気持ちで私は、年賀状じまいを選びました。
ご縁を捨てるのではなく、
“今の私に合うご縁”が入ってくる余白をつくること。
そう考えると、胸の奥がふっと軽くなるのです。
【最近の“年賀状じまい”はとてもスマート】
いまは、年賀状じまい専用のアイテムがたくさん登場しています。
- 「本年をもちまして…」と印刷された 挨拶シール
- 丁寧な文面の スタンプ
- 年賀状アプリ内の 終い用テンプレート
- 市販の年賀状データ集にある “年賀状じまい文例”
つまり、
「やめます」と言いにくかった時代はもう終わり。
“整えるためのアイテム”が、すでに世の中に揃っているのです。
【実際に使える「年賀状じまい」の文例】
文例1:シンプル控えめ
本年をもちまして、年賀状でのご挨拶は失礼させていただきます。
今後も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
文例2:60歳の節目に
還暦の節目に、年賀状でのご挨拶を一区切りとさせていただきます。
これまでのご厚誼に心より感謝申し上げます。
文例3:やわらかく温かい表現
長年のご縁をいただきありがとうございました。
これからは無理のない形でご挨拶させていただきたく存じます。
文例4:親戚や旧友向け
親の代より続いたご縁に深く感謝申し上げます。
今後もどうぞお元気でお過ごしくださいね。
【まとめ:軽やかに手放して、風通しよく新しい一年へ】
昔のご縁には、たくさんの思い出があります。
それを抱きしめたまま、そっと手を離す。
そして、空いた余白に新しい流れが入ってくる──
年賀状じまいとは、そんな“人生の整え方”なのだと思います。
年が明けたら、私は神社にこう手を合わせます。
「新しいご縁の余白、しっかり空けました〜。
よろしくお願いしますね〜」
ふふふ。ここからまた、軽やかなばーばら節で一年を始めたいと思います。
それでは本日はこのへんで。
ごきげんよう。


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